アスパラガスのおうち英語

TOEIC960点元英語教員のゆるおうち英語

低年齢で英検を受けるべき?弊害はある?

こんにちは。元高校英語教員で現在おうち英語に取り組んでいるアスパラガスです。

近年は英検受験の低年齢化が進んでいます。新聞やニュースでも「◯歳で英検◯級合格!」といった見出しをよく見かけます。「低年齢で英検を受けるべきか」という問いがよく話題に上ります。私の考えは、「子による」です。はい、受けるべきかどうかは子どもによります。受けるべき子もいれば、受けるべきではない子もいます。

今回は、低年齢での英検受験の利点と弊害について考えてみたいと思います。

1. 英検受験の利点

まずは、低年齢で英検を受けることの利点について考えてみます。

1.1 英語力の向上

英検を受験することで、子どもは英語の勉強に対する具体的な目標を持つことができます。英検の試験範囲に合わせて勉強することで、英語力全般が向上する可能性があります。そして、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能をバランスよく学ぶことが求められるため、総合的な英語力の強化が期待できます。

1.2 達成感と自己肯定感の向上

低年齢で英検に合格することは、子どもにとって大きな達成感をもたらします。努力が結果に結びつくことで、自己肯定感が高まり、自信を持って他の活動にも取り組む姿勢が養われます。

1.3 長期的な学習習慣の形成

幼い頃から英検の勉強を通じて学習習慣を身につけることは、その後の学校教育や他の学習活動にも良い影響を与えます。規則的な学習スケジュールを持つことで、時間管理や計画性が育ち、他の分野でも良い影響を与えます。

2. 英検受験の弊害

一方で、低年齢で英検を受けることにはいくつかの弊害も存在します。

2.1 ストレスとプレッシャー

英検の勉強は、特に試験が近づくとプレッシャーがかかるものです。低年齢の子どもにとって、このプレッシャーが大きすぎると、ストレスが溜まり、勉強そのものが嫌いになってしまう可能性があります。過度なプレッシャーは、子どもの心身の健康に悪影響を及ぼすこともあります。

2.2 自由な遊びの時間の減少

低年齢で英検の勉強を始めると、自由な遊びの時間が減少することがあります。子どもにとって遊びは非常に重要な活動であり、創造力や社会性、問題解決能力など多くのスキルを育む場でもあります。遊びの時間が減ることで、これらのスキルの発達が阻害される可能性があります。

2.3 英語以外の学習や興味関心のバランス

英検の勉強に時間を割くことで、他の教科や興味関心のバランスが崩れることがあります。子どもの時期には様々な経験や学びが重要です。英語だけに偏ることなく、広い視野で学習や活動を楽しむことが大切です。

3. 受けるべきかどうかの判断基準

以上の利点と弊害を踏まえて、低年齢で英検を受けるべきかどうかは個々の子どもによるといえます。以下のポイントを考慮して判断すると良いでしょう。

3.1 子どもの興味と意欲

まず第一に、子ども自身が英検に対して興味を持ち、受けたいという意欲があるかどうかが重要です。親の強制ではなく、子どもが自発的に挑戦したいと思うことが、成功の鍵となります。

3.2 子どもの性格とストレス耐性

子どもの性格やストレス耐性も重要な要素です。プレッシャーに対して強い子どももいれば、ストレスに敏感な子どももいます。子どもの性格に合わせた対応が求められます。

3.3 家庭のサポート体制

英検の勉強には家庭のサポートが欠かせません。親がどれだけ時間と労力を割けるか、また適切な学習環境を提供できるかが重要です。家庭全体でのサポート体制が整っているかを確認しましょう。

3.4 英検以外の学習や活動とのバランス

英検の勉強が他の学習や活動にどのように影響するかも考慮する必要があります。英語以外の活動や興味関心を疎かにしないように、バランスの取れたスケジュールを組むことが大切です。

4. 我が家の事情

長男は5歳ですが、今のところ英検を受験する予定はありません。その理由は単純に英検を受けるだけの能力がまだないだけなのですが(笑)。正直、5歳で英検を取っている子もいるし、取ってほしい気持ちもあります。ですが、我が家はゆるゆると地道にコツコツやっていくことに決めました。英検を受けられる能力が育ち、英検を受けてもいい状況となった時にまた考えます。

5. まとめ

低年齢で英検を受けるかどうかは子によりますが、英検を受ける利点が弊害を上回る場合、受けてみるべきだと思います。逆に、弊害の方が利点より大きい場合は、受けるべきではありません。利点と弊害のバランスを考慮し、受けるかどうか判断するべきです。子どもにとって何が最適か、考えながら選択した方が良さそうですね。

 

余談になりますが、高校教員時代に早い段階で英検を取ってしまったがために自分の力を慢心し、高校英語がボロボロになってしまった子がいます。自信を持つのは大事ですが、持ちすぎるのはちょっと厄介ですね。